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「SISU/シス 不死身の男」 [Amazon Prime Video]



時は第二次世界大戦末期。ナチスの侵攻により焦土と化したフィンランドを旅する老兵アアタミ・コルピと愛犬ウッコは、掘り当てた金塊を運ぶ途中でナチスの戦車隊に目をつけられ、“おたずね者”として追われる。アアタミが手にしているのはツルハシ1本だけ。それでも戦場に落ちている武器と知恵をフル活用し、ナチス戦車隊に囲まれて銃弾の雨を浴びながら地雷原を駆け抜けても、荒野で縛り首にされ窮地に陥っても、上空で戦闘機にツルハシを引っ掛け宙吊りになっても…絶対に死なない!多勢の敵を相手にアアタミはいかにして戦い、そして生き抜くのか――。地上戦から水中戦、さらには空中戦まで、不屈の魂を胸に相手を容赦なく始末していくアアタミの姿は、観る者の身体中の血液が沸騰するほどの興奮を巻き起こす!

劇場公開時から評判だったので、
アマプラで無料になるのを待って。

いやー、爽快w。
「ダンサー・イン・ザ・ダーク」でモヤっていたので、
このわかりやすさは最高。
なんでナチスが映画を喋っているのかわかんねーけどw。
そして最後だけフィンランド語なんだけどw。
(ちなみに「キートス」しかわからないw)

最近の北欧映画って、
この手のわけわかめの復讐譚とか、
殺しても死なない話が面白い。
カウリスマキ兄弟とは真逆のベクトル。
地政学的にこういう男がいても不思議じゃないし、
むしろこう言う血の気の多さがないと、
あの国では国際的に生き残れなかったんじゃないかと思う。
さすがにツルハシ一本じゃダメだろうけどw。

こう言う怪作って必要なんだよね。
何でもかんでも小難しいこと言わず、
何も考えず単純にエンタテインメントを楽しむ。
いいよー、問答無用でナチス皆殺し。
そりゃナチスにもまともな人間もいるだろうし、
それなりに情けの賭けようもあるだろうに、
そんなことは何も考えなくて良いからw。

余りに爽快でくだらなすぎて最高。
ラース・フォン・トリアーに奪われたエネルギーを補充できたw。

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「ダンサー・イン・ザ・ダーク」 [WOWOW]



なんでこんな名作と言われる映画を、
今更このタイミングでと思われるだろうけど、
なにせ余りに絶望的という評判しか聴かなくて、
とても観る勇気が持てなかった。

ラース・フォン・トリアーの特集が各地であって、
「そろそろ覚悟を決めて見るか」と。
それでも事件が起こるところまで観たら、
もう苦しくて苦しくて中断。
たまたまWOWOWをつけたら、
ちょうどそのあたりから少し前を、
リアルタイムで放送していたので最後まで観てしまった。

ほんとうにもう、
最後までそこまで行くのは悪趣味。
そうとしか言えないというか、
なんでそこまでしなきゃならないのか。
死刑になるまでをつぶさに映しだし、
まともに歩けないまともに立てない、
平静を装えるわけもない彼女を、
なぜあんなにも追い詰めるのか。
「いやなもの観ちゃったな」と思うのと同時に、
その愛情の深さと彼女が見せてくれたもの。
その思いを不各区考えざるを得ない。

爽快感全くなし。
昔々「キングダム」も観たけれど、
訳わからんし気持ち悪いし気分悪いし。

いろいろ考えさせられるけど、
やっぱりもう二度と見なくて良い。
余りにも辛すぎてこっちが追い詰められる。

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「海の上のピアニスト 4Kデジタル修復版」 [映画]



昨年の午前十時の映画祭のラインナップ発表から、
この日を心待ちにしていた。
まだ一度も劇場で観たことがない、
この映画こそ劇場で観たい、と。

結末を知っているから、
冒頭から(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)がとまらない。 
 
 
最初に観た時は、
観たままの解釈をしていたけれど、
何度か観ているうちに、
解釈が変わった。
そもそも豪華客船から病院船になり、
その間も1900が潜んで生きていられたのか?
普通に考えれば答えはNO。
あんな状況であんな美しい姿で、
果たしていられるのか?
当然ながら答えはNO。

そう考えて観た時に、
彼が陸に足をおろさなかった理由、
淡々と語るその理由の深さに、
もう涙が止まらなくて、
久しぶりにしゃくり上げて号泣した。

上映が終わって、
トイレによって、
駐車料金を精算して、
クルマに戻ってもまだしゃくり上げていた。
何年かに1本あるけれど、
1998年の映画でまたやられるとは思わなかった。

そのくらいに、
この映画は家で観ても最高だが、
劇場で観る没入感が高い。
もちろんあり得ない話、ファンタジーだし、
ジュゼッペ・トルナトーレ特有の甘い甘いストーリー、
それを盛り上げるエンニオ・モリコーネの音楽。
「チョロい奴」と言われようがなんと言われようが、
私はこの映画が好きだし、
ティム・ロスの演技が好きだし、
モリコーネの音楽が好きだし、
このファンタジーをたまらなく愛している。

もうこの映画を劇場で観られる機会はないだろう。
だからこそこの機会に劇場で観られて良かった。




まぁ世間的にはそれほど評価されていないんだけどね。

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