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「新聞記者」 [WOWOW]


新聞記者 [Blu-ray]

新聞記者 [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川書店
  • 発売日: 2019/11/22
  • メディア: Blu-ray


【ストーリー】
東都新聞記者・吉岡(シム・ウンギョン)のもとに、大学新設計画に関する極秘情報が匿名FAXで届いた。
日本人の父と韓国人の母のもとアメリカで育ち、ある思いを秘めて日本の新聞社で働いている彼女は、真相を究明すべく調査をはじめる。
一方、内閣情報調査室官僚・杉原(松坂桃李)は葛藤していた。「国民に尽くす」という信念とは裏腹に、与えられた任務は現政権に不都合なニュースのコントロール。
愛する妻の出産が迫ったある日彼は、久々に尊敬する昔の上司・神崎と再会するのだが、その数日後、神崎はビルの屋上から身を投げてしまう。
真実に迫ろうともがく若き新聞記者。「闇」の存在に気付き、選択を迫られるエリート官僚二人の人生が交差するとき、衝撃の事実が明らかになる!

「この国の民主主義は形だけで良いんだ。」

古いシネコンで、
無理矢理都合をつけて観に行った。
普段行っている映画館と違って、
椅子も小さくて座りにくい、
映像も不鮮明、
スロープも急でみにくい。
それでも食い入るように見入って、
身体中が冷たくなって映画館をあとにした。
そしてその頃比較的親しかったある人に、
わずかながら抱いていた疑いが核心になり、
その人を真っ直ぐに信じられなくなるきっかけになった。

今思えばものすごい転機になった映画だった。

この映画を最初に観たときは、
全く韓国映画に興味もなくて、
シム・ウンギョンのことも知らなかった。
それから1年余り。
随分と自分の興味もものの見方も変わってしまった。
その、ある人との関係性も。
あの時はまさかこの映画が、
日本アカデミー賞を席巻するなんて予想もしなかった。
あの読売テレビ系列のお膝元で。

そして世界中がこんな状況になることも予想しなかった。 
 
世界は動いている。
この映画もまたいつかクラシックになる。
「こんなバカな時代もあったのか」 
そういわれるじだいになって欲しい。
それにはあとどのくらい国民の命が失われるのか、
血税が国民とは無縁のところで使われるのか。
それは遠くない未来に終わると信じたい。

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「i-新聞記者ドキュメント-」 [WOWOW]


i-新聞記者ドキュメント- [DVD]

i-新聞記者ドキュメント- [DVD]

  • 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川書店
  • 発売日: 2020/07/15
  • メディア: DVD


内容(「キネマ旬報社」データベースより)
権力とメディアの“今”を描いた『新聞記者』のプロデューサーが森達也を監督に迎え、東京新聞社会部記者・望月衣塑子自身の活動を追った社会派ドキュメンタリー。菅官房長官や籠池夫妻など、渦中の人々が登場し、報道では観られない素顔を映し出す。

劇場上映時に都合が合わずに行かれなかった。
望月記者も森監督も好きなので、
早く観たかった。
が、すまん。今になったw。

何十行もいろいろな言葉をここに書いた。
でも消した。

何よりこの映像を「観てくれ」としか言えないから。
森監督のとらえた現実、壁は厳しい。
それはおそらく我々が知る以上のことだ。
だから直接観るしかない。
体感するしかない。

森監督がとらえた映像の闇、
望月記者が動き回る行動の原動力、
発する言葉の裏にあるもの。
真っ直ぐにそれをとらえて、
そっと裏をのぞいてみること。

それにしても脅迫電話の非道さ。
何処かに雇われているのだろうが、
人として恥ずかしくないのか。
人としての尊厳を忘れた奴ら、
それが日本を分断しているのか。

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「風の谷のナウシカ」 [映画]


風の谷のナウシカ [DVD]

風の谷のナウシカ [DVD]

  • 出版社/メーカー: ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社
  • 発売日: 2014/07/16
  • メディア: DVD


<ストーリー>
舞台は「火の7日間」といわれる最終戦争で現代文明が滅び去った1000年後の地球。風の谷に暮らすナウシカは、「風の谷」に暮らしながら、人々が忌み嫌う巨大な蟲・王蟲(オーム)とも心を通わせ、有害な瘴気覆われ巨大な蟲たちの住む森「腐海」の謎を解き明かそうとしていた。そんなある日、「風の谷」に巨大な輸送機が墜落、ほどなく西方のトルメキア王国の軍隊が侵攻してくる。墜落した輸送機の積荷は、「火の7日間」で世界を焼き尽くしたという最終兵器「巨神兵」であった。そして、少女ナウシカの愛が奇跡を呼ぶ・・・。

実は劇場で初ジブリ。
TVで「火垂るの墓」は何度も観たけれど、
他のジブリ作品を観たことはなく、
なんとなくチャンスを逃してそのまま過ぎてきた。
今劇場にジブリが罹っていることは知っていたが、
当然自分には関係ないと思っていた。
しかしラジオを聴いていたときに、
リスナーさんからのお便りが心に引っかかった。
「伊集院光とらじおと」に、
「娘と一緒に『風の谷のナウシカ』を観に行くことになったが、 
 何度もTVで観ているので何とも思っていなかったけれど、 
 劇場で観るのは別物でした。 
 風が吹き抜けました。」
「行こう」と思ったw。

とんでもない映画だった。
アニメとかジブリとかそんなことは全く関係なく、
こんなスゴイ設定を映像化して、
人間が如何に傲慢な存在かを思い知らされ、
自然と共生する心がどれだけ大切なことか、
今COVID-19が猛威を振るっているからこそ、
観ていて心から感じるものがあり、
心の底から共感できるものがあった。

もちろん私のような人は少ないので、
ここで細部に触れても仕方ない。
ただもうビックリしたとしか言えないのだ。
調べたところ公開は1984年3月。
1984年と言えば母親が亡くなった年。
私はその頃地獄のさなかにいたのだが、
いろいろな意味で自分の人生にいろいろな影響があった。
思えばこの年はいろいろな名作を生んでいると個人的には思う。
バブル前の時代ではあるが、
80年代のめまぐるしく時代が動き、
音楽もアニメも映画も文化も刺激的に、
沢山のものを生み出していた。

その時の作品を初めて観て、
あらためてすごい時代だったと思うのとともに、
普遍性と今の時代に通じるものを多く感じて、
心が震えて感動した。

それにしても日本って、
名作メディアを販売しなくなるのが早すぎるよ。

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