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「暗殺」 [ストリーミング]


暗殺 [Blu-ray]

暗殺 [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
  • 発売日: 2016/11/02
  • メディア: Blu-ray


<ストーリー>
1933年、韓国臨時政府は日本からの独立をめざすため、日本政府要人と日本側に取り入る実業家カン・イングク(イ・ギョンヨン)の暗殺を計画。
独立軍最高のスナイパー、アン・オギュン(チョン・ジヒョン)をはじめとする精鋭3名が警務隊長ヨム・ソクチン(イ・ジョンジェ)によって召集される。
だが秘かに日本政府の密偵となっていたヨム隊長は仲間を裏切り、殺し屋ハワイ・ピストル(ハ・ジョンウ)に暗殺団3名の殺害を依頼していた。
暗殺実行のため、上海から京城(現・ソウル)へと送り込まれた彼らの運命は…。

朝鮮の抗日運動を扱った作品は、 
なぜか西部劇の匂いがする。
派手なドンパチはもちろんなのだが、
複雑に入り組んだ情や裏切りが西部劇を思わせる。
韓国映画界はハリウッドに人材を送り込んで、
そこで徹底的に学ばせたというのだが、
マカロニウェスタンは元はと言えばハリウッドとは無縁。
どういう系譜でこんなテイストになっているのか、
私の思い込みだけかも知れないのだが。

これだけの群像劇で、
一人ひとりのキャラクターにブレがない。
そして誰もが善悪や立場の違いこそあれ、
それぞれがヒーローでヒロイン。
つくづく感じるのだが、
韓国映画の最大の強海は脚本の良さだ。
俳優の力も演出も確りしているが、
ベースになる脚本の力強さが絶対的にものを言っている。
だから長尺物でも飽きないし、
多くの登場人物がいても印象がそれぞれに強い。

本作も抗日運動の中、
密偵となるものもいれば、
徹底して抗日独立運動に命をかけるものもいる。
舞台が抗日運動の映画の場合、
満州、中国も絡んでくるので非常に複雑だ。
だから余計に面白いし脚本の質が問われる。
戦中から戦後まで実に見事に描ききった本作は、
誰に思い入れを覚えるかで印象も変わる。
私は徹底的にハ・ジョンウに惚れたw。
立場も生き方も心意気も惚れた。
イ・ジョンジェの不貞不貞しさも見事。

本当に日本映画もハリウッドも、
韓国映画界の力には負けていると思う。
COVID-19対策でも同じような結果になっているのは、
単なる偶然なのか。
「国」というのはこういうものなのかと思う。

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「悪人伝」 [映画]


韓国映画としては、日本でも大ヒットを記録した『新感染 ファイナル・エクスプレス』『悪女/AKUJO』などに続き、カンヌ国際映画祭ミッドナイト・スクリーニング部⾨の正式上映作品に選ばれた本作。現地で上映されるやいなや観客たちを熱狂の渦に巻き込み、その勢いのまま本国で劇場公開されると興⾏収⼊ランキング初登場NO.1を記録。最終的には観客動員数300万⼈を超え、近年の韓国映画界にあってヴァイオレンス・アクション映画としては異例の⼤ヒット、更にはシルヴェスター・スタローン制作によるハリウッド・リメイクまでも決定した。主演を務めるのは『新感染〜』で一躍トップスターに上り詰めた韓国を代表する怪優マ・ドンソク。隆々たる体躯からにじみ出る説得力のある演技と破壊力抜群のアクションで観客を魅了し、マーベル・シネマティック・ユニバース『エターナルズ(原題)』で世界進出を決めた“漢”の圧倒的代表作が遂に日本上陸!!

と言うことで、
スクリーンで初マブリー。

いやぁ、面白い。
とにかく最高に面白い。
いろんな意味であれこれ語れないのがつらいけど、
どいつもこいつも腹に一物あって、
そこに連続凶悪殺人鬼が絡んできて、
とんでもなく面白い展開になっていく。
「観てくれ!」としか説明できないw。

で、ここまで韓国映画をいろいろ観てきて、
「面白い映画」がぶっ飛んで飛び抜けて面白い、
日本映画ともハリウッド映画とも違って面白いのは、
演出や俳優の力もあるけれど、
兎にも角にも脚本の力が大きいと思うのだ。
TVドラマは外連味の面白さなのだけど、
映画の方はぶっ飛んでしまっていると言うべきか、
「ここまでやるか」のやり方にリアルさと、
独特の「それはいくら何でも」が共存していて、
その割合というかやり方が絶妙。
「徹底」という言葉がふさわしいと思うのだが、
何をやるにもとことんまで突き詰めている感じがする。
そのあたりが日本映画の弱さだったり、
資金力が弱くなったハリウッドの弱さだったりするので、
今韓国映画界は世界最強なのかも知れない。

それにしてもマ・ドンソクの張り手最強w。
ものすごい数を堪能できるので、
公開劇場数は少ないけれど、
是非とも劇場でその迫力を味わって欲しい。


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