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「続・夕陽のガンマン」 [DVD&Blu-ray]


続 夕陽のガンマン MGM90周年記念ニュー・デジタル・リマスター版 [Blu-ray]

続 夕陽のガンマン MGM90周年記念ニュー・デジタル・リマスター版 [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社
  • 発売日: 2017/11/03
  • メディア: Blu-ray


<ストーリー>
南北戦争の混乱の中、賞金稼ぎのブロンディーは賞金がかかった悪党と手を組んで荒稼ぎをしていた。そんな折、巷で話題になっていた20万ドルを盗み隠した男の死に際に出会う。たった一人隠し場所を訊いたブロンディー。だが彼の周りには軍隊、賞金稼ぎ、賞金首の男……それぞれの男たちの欲望が、友情と裏切りの狭間で死闘を繰り広げるのだった。果たして20万ドルは本当にあるのか? 最期に手にするのはいったい誰なのか……?

エンニオ・モリコーネ追悼。
Blu-rayを買っておいて、
長さ故に今まで放置しておいたもの。
キム・ジウン監督「グッド・バッド・ウィアード」の元ネタでもある。
南北戦争を日中戦争に置き換えていたり、
いろいろと繋げていくと面白い。

とまぁそんなことは別にして、
兎にも角にもスケールがでかい。
「ヘイトフル・エイト」でタランティーノが70mmに拘ったのが良くわかる。
この味わいは70mmにしか出せないものだとTV画面からも感じる。
今の映画ならCGで簡単にできることも、
実写ならではの迫力と現実味というものがある。
掛け値なしに本物が持つ迫力だ。

ハリウッドでは役に恵まれず、
マカロニ・ウェスタンでがんばったイーストウッドだが、
セルジオ・レオーネとの仕事の影響は大きかったのだろう。
今現在彼が監督する作品は、
この時代のようなスケール感はないが本物だ。
役者としても監督としても、
彼のやり方を決めたような気がする。

今の映画館はいやがる長さだが、
これにはそれなりの理由もあるし、
それだけの価値がある。
何より話の作りが今時の映画と違う。
そしてセルジオ・レオーネとエンニオ・モリコーネの仕事の素晴らしさ。
Blu-rayの特典としてモリコーネの音楽について言及があるが、
とにかくこの人の音楽の印象は映画音楽として最高。
予算がないマカロニ・ウェスタンから始まって、
いろいろな工夫をしながらやってきたようだが、
とにかくその効果は抜群で最高で言うことなし。
「このシーンでこの音楽?」と皮肉なシーンもあり、
存分に映像と共に楽しめる。

この時代の映画を観ると、
多くの監督や俳優に与えた影響がわかる。
それだけ良い時代に良いものが作れたのだ。
50年経とうと100年経とうと、
色褪せないものは色褪せないし、
本当に良いものは何も変わらない。

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「シネマ・パラダイス[完全オリジナル版]」 [ストリーミング]


ニュー・シネマ・パラダイス[完全オリジナル版] デジタル・レストア・バージョン Blu-ray

ニュー・シネマ・パラダイス[完全オリジナル版] デジタル・レストア・バージョン Blu-ray

  • 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川書店
  • 発売日: 2016/04/06
  • メディア: Blu-ray



巨匠エンニオ・モリコーネ逝去には、
やはりこれを一番の持ってきたかった。
そしてオリジナル版を。

最初に観た当時は知識がなくて、
シチリアのレモンにも気付かず、
イタリアの映画事情にも気付かず、
今思えば随分ともったいないことをしたなぁと思う。
でもこの映画の持つ美しさも楽しさも切なさも、
全部全部30年の月日と関係なく愛してきた。
今も愛している。
サルヴァトーレが映画や映画館を愛したように、
何度見返してもその愛は変わらない。

けれど今回違ったことがある。

消失した映画館の再開のシーンで、
私は思いがけず号泣した。
それはたった数ヶ月とはいえ、
緊急事態宣言下で映画館に行かれなかった、
映画館で映画を観られなかった、
その思いが私にあったから、
村でたった一つの娯楽である映画館、
その消失から再開を喜ぶ人たちの心が、
かつてないほどに心に染み渡って、
とんでもなく大きな波となって襲ってきたのだ。

30年の月日。
それは私の人生の半分以上。
でも本当に美しいもの良いものは何も変わらない。
今も子供たちの「パラディッソ!パラディッソ!」と叫ぶ声が聞こえ、
その映画館でさえ時の流れには勝てず廃屋となり、
時代が変わったとしても何も変わらない。

今一度映画を愛する総ての人に、
この映画と音楽の総てを感じ取って欲しい。
劇場で観る映画の特別さを身体で感じて欲しい。
あそこは間違いなく天国なのだ。

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