「エル・スール」 [DVD&Blu-ray]
【内容】
1957年、秋。ある朝、少女エストレリャは目覚めると、枕の下に父アグスティンの振り子を見つける。エストレリャは父が死んだことを悟る。彼女は回想する。内戦下のスペイン、<南>の町から<北>の地へと引っ越す家族。8歳のエストレリャが過ごした“かもめの家”での暮らしが語られる…。父アグスティンを演じるのはスペインの名優、オメロ・アントヌッティ。
「ミツバチのささやき」が余りに大評判で、
めちゃくちゃに評価されたが故に、
迷路に入り込んだビクトル・エリセ監督の10円ぶり第二作。
最初3時間で作ってしまって、
けっきょく半分で公開された曰く付き。
あのー、
ものすごく良い雰囲気だし、
微妙に揺れる一家の心や立場が、
ジワジワと沁みてくるし、
それが「さぁ新しい旅立ち」ってことで終わる。
素人で何も知らなかったらそれで良いかなって思う。
でも残り1時間半合ったのかと思うと、
それってどんな話?って考えてしまう。
その反動だろうなぁ、
「瞳をとじて」が3時間近いのも。
多分年齢もあるんだろうけど、
私はお母さんの立場になんか思い入れが。
内線の影響で教職から追放されて、
家で編みものをして家事をする。
なんか一時の自分の生活のようで、
私の場合家族もいないから、
本当に誰の役にも立っていないし、
自分の存在理由がわからなくなっていた。
あのお母さんは他の女性に心を残していて、
それでいて良い父親でもある夫を、
どんな風に考えていたんだろう。
最近思うんだけど、
アキ・カウリスマキもビクトル・エリセ監督も、
めちゃくちゃ究極的にロマンチスト。
還暦のお婆ちゃんからすると、
「男って奴はいくつになっても」って感じ。
なんだけど観ると感動しちゃうw。
わかっているんだけどね、
映画の中でも女の方が現実的で、
男は逃避的な生きものだから。
なので、
変な余韻があるが故に、
「瞳をとじて」がとても楽しみ。
2024-03-23 12:43
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