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「ある女流作家の罪と罰」 [映画]


ある女流作家の罪と罰 [DVD]

ある女流作家の罪と罰 [DVD]

  • 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
  • 発売日: 2019/07/03
  • メディア: DVD


<ストーリー>
かつてベストセラー作家だったリーも、今ではアルコールに溺れ、仕事も続かず、家賃も滞納、愛する飼い猫の病院代も払えない。生きるために著作を古書店に売ろうとするが店員に冷たくあしらわれ、かつてのエージェントにも相手にされない。どん底の生活から抜け出すため、大切にしていた大女優キャサリン・ヘプバーンからの手紙を古書店に売るリー。それが意外な高値で売れたことから、セレブの手紙はコレクター相手のビジネスになると味をしめたリーは、古いタイプライターを買い、紙を加工し、有名人の手紙を偽造しはじめる。様々な有名人の手紙を偽造しては、友人のジャックと売り歩き、大金を手にするリー。しかし、あるコレクターが、リーが創作した手紙を偽物だと言い出したことから疑惑が広がり……

リーの焦りとやるせなさが痛いほどわかる。
「こんなはずじゃなかった」
人生はやり直せないけれど、
今の自分がこんな風になっているなんて。
その気持ちが私にはわかった。
だから彼女が窮地を脱するために思いついたこと、
それは彼女ならではの才能を活かして、
ちょっとした智恵を活かしただけのはずだった。
呆気なく騙される人たちをバカにしながら、
自分のその才能をちょっと誇りに思ったはず。
それが犯罪であったとしても。

若い子には理解できないかも知れない。
偶然友人となったジャックと共に、
マイノリティとして社会の片隅で生きて、
ほんのちょっとの虚栄心と実益を満足させるために、
彼女がやったことは彼女の才能を証明し、
結果的には好事家の虚栄心も満足させた。
そんな中年から老年にさしかかった男女の心の機微、
同年代じゃないと理解しがたいだろう。
だからこそ私には痛かった。

リーの不貞不貞しいまでの図太さに、
共感できない人も多いかも知れない。
でもアレが彼女だし、
ああしなければ自分を保てない。
そんな生き方もあるのだ。
哀しいけれどそれが生きていくために必要なこともある。

観る人によってはただの犯罪者、
でも私には共感できる犯罪者。
地味だけどちょっと心がガクッと動いた。
彼女には才能があった。
そのことが救いだった。

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「劔岳 点の記」 [ストリーミング]


劔岳 点の記【Blu-ray】

劔岳 点の記【Blu-ray】

  • 出版社/メーカー: フジテレビジョン
  • 発売日: 2009/12/11
  • メディア: Blu-ray


内容(「キネマ旬報社」データベースより)
新田次郎の同名小説を元に、名カメラマン・木村大作が初監督、浅野忠信が主演を務めたドラマ。明治時代末期、陸軍参謀本部より日本地図最後の空白地点、劔岳の登頂を命じられた測量手の柴崎芳太郎が、案内人の宇治長次郎ら仲間と共に山頂を目指す。

「伊集院光とらじおと」のゲストに香川照之が登場し、
「どうかしている大作さん」としてこの映画の話が出て、
矢も盾もたまらず観たくなってしまった。
と言うか、
なんで今まで観ていなかったかと言えば、
海は好きなんだけれど、
山は余り好きじゃないからw。

やっぱり大作さんどうかしているわ。
と言うか、
さすが活動やだし、
映像の一つ一つのピントの合方が抜群、
だからものすごく雄大な自然でも、
映像がそれを余すことなくとらえて伝えている。
人間ドラマが霞むほどに映像がスゴイ。
やっぱりこのオジサンの撮る作品は別格。
すごすぎて圧倒された。

古い映画の部類だし、
もうあらためて内容に触れなくてもいいだろうし、
とにかく大作さんのカメラを堪能して、
どうかしている大作さんを実感するには、
この作品と「八甲田山」が一番だな。

もっともここから「美しい時代劇」に繋がったわけで、
うるさすぎるどうかしている大作さん、
どうかもっと作品を残して欲しいものだ。

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「ジョン・ウィック:パラベラム」 [ストリーミング]


ジョン・ウィック : パラベラム (特典なし) [Blu-ray]

ジョン・ウィック : パラベラム (特典なし) [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
  • 発売日: 2020/03/18
  • メディア: Blu-ray


[内容解説]
≪全面抗争開始!反逆の逃亡者は、かつて忠誠を誓った世界のすべてを敵にまわした…≫
裏社会の聖域:コンチネンタルホテルでの不殺の掟を破った伝説の殺し屋、ジョン・ウィック。全て
を奪ったマフィアへの壮絶な復讐の先に待っていたのは、裏社会の秩序を絶対とする組織の粛清だっ
た。1,400万ドルの賞金首となった男に襲いくる、膨大な数の刺客たち。満身創痍となったジョンは
、生き残りをかけて、かつて“血の誓印”を交わした女、ソフィアに協力を求めモロッコへ飛ぶ。し
かし最強の暗殺集団を従えた組織は、追及の手をコンチネンタルホテルまで伸ばして、ジョンを追い
詰める。 果たしてジョンは窮地を脱出し、再び自由を手にすることができるのか!?

見所は犬。
この手のシリーズはパターン化して、
結局見所がアクションだけになっていく。
残念ながらこのシリーズも同様。
最初の作品ではジョン・ウィックが殺す理由があったが、
2は完全に蛇足。
3に至ってはただの殺人マシーン復活。
豪華な俳優陣たちと犬だけが見所。
アクションはひたすら続くので、
ちょっとくらい席を立っても場面転換しないし。

映画館で観れば、
それはそれで世界観に浸れるのかも知れないが、
残念ながら家ではアラばかりが目立ってしまう。

そして何より恐ろしいのは、
このシリーズ、
まだ続きそうなこと。

もう良い加減止めておけ。

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