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「まほろ駅前番外地」 [本]


まほろ駅前番外地

まほろ駅前番外地

  • 作者: 三浦 しをん
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2009/10
  • メディア: 単行本


内容(「BOOK」データベースより)
第135回直木賞受賞作『まほろ駅前多田便利軒』での愉快な奴らが帰ってきた。多田・行天の物語とともに、星、曽根田のばあちゃん、由良、岡老人の細君が主人公となるスピンアウトストーリーを収録。

読み終わった今、
「続きが猛烈に読みたい!」
そういう思いにとりつかれている。
スピンアウトストーリーも面白かったが、
多田の恋の始まりと、
行天の知られざる過去が見え隠れした最後の話に、
この続きがどうしても読みたくて、
何が何でも書いてもらわなければ納得できない思いになってしまった。

前作は奇妙な男二人の関係と、
微妙な便利屋という商売に、
怪しい人間関係、
更になじみのあるまほろ市という街(言わずとしれた場所)、
その世界に気持ちよく酔って、
ただただ楽しめたのだが、
今回はそれぞれの「人」を掘り下げたエピソードが、
更に興味深く「知りたい!」という欲望にまで到達した。
いったいこれから先二人はどうなるのか。
二人の秘めたる過去とそこにある傷はどうなるのか。

で、ふと今この話を映像化するとしたら、
どの俳優がふさわしいのかを考えてしまっていた。
一見拓けているようなまほろ駅前だけど、
実は東京の端っこに位置する地方都市であり、
駅の裏と表では全く違う顔がある。
ある意味時代から少々取り残された感がある。
もちろんロケ地は決まりなのだが、
多田と行天は誰がふさわしいのだろうか?
最近映画はたくさん観ているはずなのだが、
どうも具体的に浮かんでこない。
意外と三十代の枯れた雰囲気の俳優というのはいないものだ。
二人とも「今時」の男ではない。
まほろ駅前にふさわしい、
少々時代に取り残されたような男じゃなくてはならない。
キレイすぎてはダメだ(行天はいい男なようだが)。
ギラギラとしていてはもってのほか。
できる限りオスの臭気が漂わない方が良い。
ああ、吉岡秀隆なんて多田っぽいかもと思いつつ、
ちょっと湿っぽすぎるかとも思い直す。
まるで無意味な夢想である(笑)。

それにしても最後の一篇。
余韻を残しすぎて気になる。
早いところこの続きを書いて欲しいものだ。
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