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「孤高のメス」 [DVD]


孤高のメス [DVD]

孤高のメス [DVD]

  • 出版社/メーカー: TOEI COMPANY,LTD.(TOE)(D)
  • メディア: DVD


内容紹介
【解説】
医療制度の深部を鋭く描いたベストセラー小説「孤高のメス」が衝撃の完全映画化。“患者を救う”という当たり前の行為の前に立ちはだかる諸問題――医師不足、手術ミス、地域医療、臓器移植・・・・・・。医療のあるべき姿とは?病院とは?そして、命とは?そこに真摯に向き合う一人の医師の信念が、今、深い感動を呼び起こす。主演には、その安定した演技力で数々の映画、TV、舞台に出演する堤 真一。そして共演には夏川結衣、吉沢悠、中越典子、成宮寛貴、余 貴美子、生瀬勝久、柄本明などの豪華実力派俳優が集結した。監督には、『クライマーズ・ハイ』(脚本)、『フライ,ダディ,フライ』『ミッドナイトイーグル』(監督)等を手掛けた俊英、成島出。原作は、自身が現職の医師という肩書きを持ち、誰よりも医療事情に精通している大鐘稔彦。実際に生体肝移植を執刀している医療チームの監修による、忠実に再現した手術シーンも見どころである。一流のキャスト、スタッフが挑む本格医療ヒューマンドラマが、スクリーンに誕生した。

必要以上に感動を煽らない。
医師にとって、
それが当然のことで、
特別なことではないからなのだ。
命を助けるために、
自らの医師としての命を賭した。
「法律」という壁に立ち向かいながら。

私は5年前に手術を受けるとき、
万が一の時には全臓器を提供するつもりだった。
生きているうちに対して世の役に立たなかったのだから、
原形を残さぬほどに自分を解体してもらいたかった。

結局それはかなわなかった。
神は私に生きることを架した。
「もっと苦しめ」と命じた。
死にたくても死ねない苦しみを味わいながら、
死にたいと願いながら医師にすがりつくという、
自らの浅ましさを嘲笑するような現実を味わわせてくれた。
そしてまた来年、
私は全身麻酔で手術を受ける。

しかし月日は流れ、
脳死臓器移植法が成立し、
その一方で私の考えも変わった。
もちろん望まれるなら体中をバラバラにしてもらってかまわない。
だけどそれが自然の摂理に逆らうことも知ってしまった。

世界は分けてもわからない (講談社現代新書)

世界は分けてもわからない (講談社現代新書)

  • 作者: 福岡 伸一
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2009/07/17
  • メディア: 新書


この本のおかげで、
臓器が単体で存在するものではないことに気づいてしまったからだ。
だから今は揺れている。
本当に自分がドナーになることが、
医学的に人道的に正しいことなのかが分からないのだ。

映画は骨太で良くできていると思う。
あの当時の医師として、
倫理や法律の壁に阻まれながら、
命を救うため、
命のリレーを行うため、
必死で全力を尽くした姿は熱い。



感動しながらも、
何処かで複雑な思いが消えないのは、
今の私が置かれている立場のためなのだろう。
医学の発展のすばらしさと同時に、
その残酷さも感じざるを得ない現実。
そう思いながら、
また今から「ER」を観るのである(笑)。
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