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「エンドロールのつづき」 [映画]



サマイ、9歳、チャイ売り。恋に落ちたのは”映画”だった―。
珠玉のインド映画の数々が彩る、実話から生まれた感動作!

予告編だけ観ていると、
インド版ニュー・シネマ・パラダイスかな、と思う。
でも「アトロク」での宇多丸さんの評価が気になっていた。
ちょっと引っかかるところもあったけれど、
見逃すのもしゃくに障るので観た。

なんだろう。
なんか今ひとつスッキリしない。
物語の基本は「ニュー・シネマ・パラダイス」と変わりない。
最後にアルフレードの役割を果たすのは父親だけど。
またこの父親がカーストのバラモンに生まれついたけど、
しがないチャイ売りのオッサンに過ぎない。
家族は貧乏だしバラモンの誇りだけは忘れないし。
まぁこれが監督のほぼ実話だって言うんだから、
それはそれで良い話なんだけどね。
時代が時代だから仕方ないけど、
きっかけになるのがフィルムからデジタルへの変換って言うのも、
現実なんだろうけど味気ない。

ただねぇ、
どうしても釈然としないのは「犯罪」。
いくら子どもとは言えども、
れっきとした「罪」を犯しているのであって、
いくらサマイが友達を庇ったとしても、
そんな美談じゃ済まされない。
そこをうやむやにして「お前は夢を叶えろ」って、
それで本当に良いのかよって感じ。
そりゃまぁ映画が好きだからやりましたって話だろうけど、
それでも超えちゃいけない一線はあるわけで、
インドの少年犯罪の実情とか量刑がわからないから、
それ以上は何ともいえないけどさ。



それにしても。
世界中が「ニュー・シネマ・パラダイス」好きだよね。
「バビロン」の最後もそうだったけど、
ああいう感じでまとめると、
それだけで免罪符になるというか、
幸せな映画人生になるというか。
それならそれで「ニュー・シネマ・パラダイス」を超える、
音楽と名シーンを作らないと。
けっきょくいつまでも本家は超えられない。

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