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「ウエスト・エンド殺人事件」 [Disney+]



1950年代のロンドン。人気演劇の映画版の上映が予定されていたが、主要スタッフが殺害されてしまう。警部(サム・ロックウェル)とその助手(シアーシャ・ローナン)は怪しげな劇場に入り込み、命懸けで調査する。

サム・ロックウェルとシアーシャ・ローナンの顔ぶれに、
思わず飛びついてみた。

アガサ・クリスティの舞台劇「ねずみとり」、
その舞台を舞台に(いや、表現として間違っていない)、
殺人事件が起きてさぁ大変。
殺されたのは誰一人よく言う人がいない上に、
胡散臭さが全開な業界人。
新米警官と警部はその捜査を担当するが、
エゴの塊の業界人たちに振り回される。

で、殺されたのはエイドリアン・ブロディなんだけど、
もうそのあたりで頭に浮かぶのが、
「なんかウエス・アンダーソンへのリスペクト?」。
もちろんウエス・アンダーソンほどハッキリとした、
色とか構図へのこだわりはないものの、
(あれは彼の専売特許だから他の人がやるとわかりやすすぎる)
部分部分とその配役とか、
そこかしこにウエス・アンダーソン風味が漂っている。
それとアガサ・クリスティものらしいオマージュ。
むしろそればかりがキニナルし、
そればかりに力が入っていて、
肝心のミステリーは二の次三の次。

サム・ロックウェルとシアーシャ・ローナンの、
とぼけた風味も中途半端になって、
非常に残念な結果に。

私は正統派ミステリーも好きだし、
そのオマージュも好きだし、
そこから派生したものも大好き。
ただし。
やはり物事にはいろんな意味で限界がある。
クリスティのファンだからこそ、
そう言う結末はアリなのか?と思うし、
ウエス・アンダーソンのファンだから、
そう言うやり方はどうなのよ?と思う。

まぁそう言う細かいことを気にしなければ、
充分楽しめる作品ではあると思うが、
逆に言えば日本人にはなじみのない世界過ぎる。
劇場公開にならなかったのも致し方ない。

アマプラで無料になるのを待つか、
Disney+加入者なら無料で観られるので、
世界観を楽しむ意味で観るのは良いと思う。

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