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「おと・な・り」 [DVD]


おと・な・り [DVD]

おと・な・り [DVD]

  • 出版社/メーカー: ジェネオン・ユニバーサル
  • メディア: DVD


初めて好きになったのは、あなたが生きている音でした。
風景写真を撮りたいという夢を抱きながらも、友人で人気モデルのシンゴの撮影に忙しいカメラマンの聡。一方、フラワーデザイナーを目指して花屋のバイトをしながら、フランス留学を控えた七緒。同じアパートの隣同士ながら、一度も顔を合わせたことがないふたりは、ともに30歳で恋人なし。いつしかお互いに隣から聞こえる生活音に安らぎを感じるようになる。音によって心を通わせる、ふたりの恋の行方は…。

何とも爽やかで気持ちいい恋愛映画。

人の生活が発する「音」って、
不快感になることもあるけれど、
その反面安らぎや落ち着くこともある。
今はマンションが多くなってしまったので、
そういうことは余りなくなってしまったけれど、
夕方通りかかった家の台所から聞こえる、
リズミカルな包丁とまな板の音。
学校に楽しそうに通う子供たちの声。
夜少し遠くから響いてくる、
家路に向かう家族の足音。
思い出してみたら、
そんな音を聞きながら過ごしていた時代があった。
アパートの壁が薄くて、
となりの音が筒抜けになることによって、
その生活音が安心感に変わる。
お互いにそれがわかっているから、
気を遣いながらも共感を覚える。
思えば生活音には、
その人の生活がもろにあらわれる。
集合住宅に住んでいると、
映画ほど音が筒抜けにならなくても、
ちょっとしたときに響いてくる音から、
「乱暴な人だなぁ」とか感じたりする。
反対に人が来ている気配を感じても、
近所に配慮している気持ちも感じられたりする。
意外と「音」には人間性が表れるものなのかもしれない。

とはいえ、
映画なのでご都合主義なところもあるのだけれど、
でもそれもまたちょっとドキドキして良い感じ。
ちゃんとリアリティもあって、
ちょっと厭らしいエピソードもあって、
それでも気持ちの良い恋愛映画。
意外と直球勝負で良かった。
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