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「チーム・バチスタの栄光」 [本]


チーム・バチスタの栄光

チーム・バチスタの栄光

  • 作者: 海堂 尊
  • 出版社/メーカー: 宝島社
  • 発売日: 2006/01
  • メディア: 単行本


原点は大切かなと(笑)。
今じゃハードカバーも105円だから、
文庫版の上下巻買うより安いし。

は~、なるほどねぇ、と。
さすが海堂先生、
AIの普及をライフワークとするだけあるわと。
バチスタ手術という華やかな手技に絡めて、
事件を起こして、
思いっきりキャラがたった設定にして、
謎解きにAI登場。
ついでに麻酔科医は大変なんだよ、と。
こう書いちゃうと身も蓋もないけど、
ドラマ、映画、原作とさかのぼってしまったので、
読み方がひねくれちゃうんでご勘弁を。

まぁすでに散々書評も書かれているし、
今更私が何を感じてどう考えたかなんて、
全く意味がないと思える。
何にしても、
このシリーズをどのくらい広げようと考えていたのか、
今となってはもはや推測の域は出ないのだけど、
海堂先生は明らかに、
何作かはすでにストーリーを組み上げていたことは、
さかのぼって読んでいるとよく分かる。
我々凡人は分かっていても、
そのシリーズを追ってしまうのが定石だ。
それもまた楽しと思えばはまれる。

ところで、
以前はどうも文体に相性の悪さを感じたのだけど、
この作品に関しては余り感じなかった。
それは読み慣れてしまったからなのか、
それとも第一作で受賞作というレベルの高さからなのか、
どうも判別不能。
何となく後者の方を感じるんだけど。
いえ、別にレベルが下がっているって意味じゃなくて、
作品それぞれの持ち味の違いかも。

それにしても医者の世界も生臭い世界ですなぁ。
「白い巨塔」が大学病院の医局という化け物の世界なら、
海堂先生のは「医局崩壊」に伴う魑魅魍魎の世界。
いずれにしても10年後には日本の医師は足りなくなり、
当然技術レベルも維持できなくなり、
救急、小児、産科医療は崩壊。
厚生労働省も年金問題や目の前のインフルエンザだけじゃなくて、
本気で医師の徒弟制度を考えた方が良いのにね。
今更医大生を増やしたって手遅れ。
製造業派遣みたいに外国から招聘するくらいしか、
今のところ穴を埋めるすべはないかもしれないね。
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