「ノーカントリー」 [ザ・シネマHD]
ノーカントリー スペシャル・コレクターズ・エディション [Blu-ray]
- 出版社/メーカー: パラマウント
- 発売日: 2019/04/24
- メディア: Blu-ray
【ストーリー】
200万ドルを奪った男、彼を追う最凶の殺し屋、事件の謎に迫る保安官──
息づまる戦いの果てに、男たちの運命は予測もしない結末を迎える!
荒野で狩りをしていたベトナム帰還兵のモスは、偶然ギャングたちの死体と麻薬絡みの大金200万ドルを発見。
その金を奪ったモスは逃走するが、ギャングに雇われた殺し屋シガーは、邪魔者を次々と殺しながら執拗に彼の行方を追う。
事件の発覚後、保安官のベルは二人の行方を探るが、彼らの運命は予測もしない衝撃の結末を迎える……。
「世界サブカルチャー史」で見かけて、
「そういえば見ていなかったなぁ」と思って、
見ようかなといろいろ探していたら、
ちょうどザ・シネマHDで放送。
最近のこの手のちょっと古い映画は、
大体「世界サブカルチャー史」に影響されている。
ハビエル・バルデムがたまらない。
もともと好きな役者だけど、
不気味すぎて格好良すぎる。
そして酸素ボンベ最強w。
国境付近の乾いた気候と陽射しと比して、
何ともいえないハビエル・バルデムのねっとりとした存在感。
執拗に追い続ける殺し屋の不気味さが、
めちゃくちゃよく似合う。
200万ドルを偶然手に入れたことから始まる逃亡劇。
逃げるベトナム帰還兵、
追いかける殺し屋、
更に追っ手が追加されて、
その一部始終を追いかける保安官。
果たして200万ドルは誰の手に?
途中で金の行方はどうでも良くなって、
それぞれの男たちの生き方や、
妙なポリシーやジンクスや言葉に絡め取られて、
彼らの人間ドラマに引き込まれる。
コーエン兄弟らしい独特の世界と美学が、
築かれる死体の山でさえも美しく、
それが必然の存在であるかのように思わせる。
まぁ結末は衝撃。
文字通りの衝撃。
それがまた「え?」という感じで、
エンドロールのあと、
彼がどうするかを想像させて、
なんだか愉快になってくる。
あのラストシーンから愉快になる自分、
相当におかしいとは思うけれど。
確かに「時代」の映画だなぁと思った。
そして観客の想像力に委ねた部分の多さに、
今時の「語りすぎる」「見せすぎる」映画に対する、
本来の物語としての映画の面白さを感じた。
こう言う映画は癖になって、
何度も見返してディティールを確認したくなる。
麻薬のような映画だ。
2022-09-25 15:25
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