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「海街diary 9 行ってくる」 [マンガ]


海街diary 9 行ってくる (フラワーコミックス)

海街diary 9 行ってくる (フラワーコミックス)

  • 作者: 吉田 秋生
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2018/12/10
  • メディア: コミック


内容紹介
大ヒット☆鎌倉での四姉妹物語…ついに完結
春夏秋冬、いつもこの街にいた。いつも一緒だった。
そして―――すず、旅立ちの時…
浜田は千佳(ちか)と入籍し、エベレスト登山のために旅立った。
幸(さち)と佳乃(よしの)もそれぞれの恋が進展。
すずは中学生最後の夏が終わろうとしていることを実感する…。
すずが中学1年の夏、蝉時雨のやむ頃から始まった家族の物語、ついに完結!
すず、そして弟・和樹の“その後”を描いた番外編「通り雨のあとに」も収録。

10年以上付き合ってきた。
その間に私もいろいろあったし、
姉妹にもいろいろあった。
私がこのマンガの虜になったのは、
幸ねぇの「子供に大人の仕事をさせてはいけません」という言葉だった。
私は一人っ子だったこともあり。
20歳の時に母親を亡くしたこともあり。
「大人の仕事」を必然的にになってきた。
そしてこのマンガと出会ったとき、
私はうつ病で自宅療養の真っ最中で、
自分の過去の黒歴史と向かい合っている最中。
だから幸ねぇの言葉がものすごく心に響いた。
「こう言う大人がいなかったことが一番の悲劇だった。」
「この子はしっかりしているから」
それを金科玉条にしてになってきた重荷が、
私の中でどうにもならないものになっていた。

その後も幸ねぇの乳ガン騒動とか、
常にこの10年余り自分とシンクロした出来事に、
励まされたり同調したりしながら、
いよいよ今このときを迎えた。

自分の今の年齢を考えたとき、
旅立つ福田さんの気持ちに思いを馳せる。
そしてこの年齢にして、
支えてくれる人たちの言葉を思う。
旅立つすずの姿と気持ちに、
成長を喜ぶと同時淋しさを覚える。

鎌倉が身近な土地に住んでいて、
雰囲気が良くわかるだけに、
人と人の繋がりや、
風のニオイや海のニオイを感じる。
今の暮らしとは全く無縁な四姉妹の家。
そして1人旅立っていくすずの姿。

四姉妹の日常が、
些細な幸せに気付かせてくれたり、
自覚もしていなかった心の傷を掘り起こされたり、
何でもないことが一番幸せだと思わされたり、
彼女たちとその周囲の人たちには感謝。

漫画が文学を超えることはままある。
でもこう言う作品はそうそうない。

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