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「ヒルビリー・エレジー 郷愁の哀歌」 [Netflix]


オハイオ州南部出身の元海兵隊員で、現在はイェール大学ロースクールの学生であるJ・D・ヴァンス (ガブリエル・バッソ) は、夢の実現を目前にして、心の奥に追いやった田舎の家族のもとに帰郷せざるを得なくなる。アパラチア山脈の町で彼を待ち受けているのは、薬物依存症に苦しむ母親ベヴ (エイミー・アダムス) との確執をはじめとする複雑な家族模様。彼を育ててくれた、快活で頭の切れる祖母マモーウ (グレン・クローズ) との思い出に支えられ、ヴァンスは己の人生を歩んでいくために、消すことのできない家族の歴史を次第に受け入れ始める...。
ニューヨーク・タイムズ紙のベストセラーとなったJ・D・ヴァンス自身による著書を原作に、アカデミー賞を受賞したロン・ハワードが監督した映画『ヒルビリー・エレジー -郷愁の哀歌-』は、家族であり続けることの難しさと素晴らしさを赤裸々に描く、ひとりの人間の力強い回想録。一筋縄ではいかない3世代のそれぞれの葛藤を通して、紆余曲折した家族の歴史を描く。

無冠の女王グレン・クローズが受賞できるか、
それを確認したくて観たけれど。

なんという毒親の連鎖。
ことにエイミー・アダムスのくそったれぶりが凄まじい。
でもそれもこれもグレン・クローズ演じる母親から続く、
地獄の様な家族あってこそ。
そこから抜け出そうともがく主人公も、
家族を捨てたいと思う気持ちはあっても捨てられない。
どの家族もくそったれかも知れないけれど、
愛情は確実にあるし、
離れがたい絆はある。
自分の努力で別世界に羽ばたこうとする主人公に、
呪いのようにつきまとう家族。
それでも捨てきれない。

ロン・ハワードらしい、
切っても切れない愛しい家族の物語になっているけれど、
決定打に欠ける印象はぬぐえない。
グレン・クローズも相変わらず安定の演技力だけど、
受賞するほどかと言えばそうは思えない。
あくまでも個人の感想だけど。
個人的には主人公が運転するクルマがEGシビックセダンで、
懐かしくて内装とかいろんなところに郷愁を覚えたw。

この物語の一番の救いは、
主人公の恋人インド系のウシャ。
彼女が非常に要所要所で良い仕事をする。
典型的底辺層の白人とマイノリティであるインド系の組み合わせ。
彼が築く新しい世界にふさわしいと思えたし、
とても時代を良く映していると感じる。

良くできた映画ではあるが、
ちょっと惜しい。
心が温かくなるという点では、
芸術性はなくてもこう言う作品も必要。

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