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「日本語を、取り戻す。」 [電子書籍]


日本語を、取り戻す。

日本語を、取り戻す。

  • 作者: 小田嶋隆
  • 出版社/メーカー: 亜紀書房
  • 発売日: 2020/10/30
  • メディア: Kindle版


私たちが暮らす世界では、なぜ〝ことば〟がここまで空疎なものになってしまったのか!?
森友・加計、検事長の定年延長をめぐる数々のデタラメ、新型コロナウイルスをめぐるアレコレ、世界を、日本を跋扈するポピュリストたちのワンフレーズ、機能不全に陥っているメディア……。
世の中を真摯にそして斜めに睨みつづける〈至高のコラムニスト〉が、雨後の筍のごとく湧いて出る様々な問題を、舌鋒鋭く、ユーモアいっぱいに斬り捨てる!
——あえて、ムシ返すことにする!

「日本語を、取り戻す。」
日々の生活の中で流れていく日本語。
テレビ、ラジオ、多くのメディアから、
人々の会話から交通機関でも商業施設でも。
「そんなの当り前だろう、母国語なんだから。」
そんなことはわかっている。
それでもことさらメディアから流れてくる日本語、
そこにこの10年程度で違和感を覚えることが多くなった。
違和感は「言葉の軽さ、軽薄さ」と言い換えることもできるかもしれない。
もしくは「空虚さ」とも。
それは特にこの日本を代表する人たち、
政治家や官僚やメディアに露出する芸能人たち、
そんな人たちに顕著になっていると思う。
毎日のように積み重ねられる軽薄さと空虚さに慣らされて、
いつの間にかそれがデフォルトになっている。
何か変だと思っていても、
日々それが普通のこととして流れていく。

そこを逃さないのが小田嶋さんである。
「言語明瞭意味不明」などと揶揄された時代もあったが。
今や「言語不明瞭意味なおさら不明瞭で不明」なのだ。
それをほじくり返して、
そこに漂う空気の気持ち悪さを説明してくれる。
そう。
何しろ最近の日本語の気持ち悪さは生理的なものだ。
政治家からメディアから一般人まで。
言葉の意味の取り違えはもとより、
起承転結もおかしければ、
その意味の重ささえも変化してしまっている。
だから気持ち悪いのだ。
意味の重さが変わったから責任の所在も不明。
言語も意味も責任も不明。
こんな日本に何がどうしてこうなった?

その変化をコラムを通して読んでみると、
なるほど自分たちにも責任の一端はあるなぁと思うのである。
好き放題にさせておいた責任、
騒いだとしても一時的なことで流される、
メディアの流す情報に踊らされて忘れていく。
これでは日本語はどんどん流されていくに任せる一方。

で、これからどうする?
言葉には言葉で対抗するしかない。
野党が追及するように、
意味不明で責任不明な輩に対して、
徹底して言葉でしがみつくしかない。
そしてその結実として行動を。


それにしても本当にひどい日本語があふれている。
問題は日々日本語が変化し、
そのひどさが普通になることなのだが。

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