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「アメリカン・スナイパー」 [ストリーミング]


アメリカン・スナイパー [Blu-ray]

アメリカン・スナイパー [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント
  • 発売日: 2015/12/16
  • メディア: Blu-ray


内容紹介
第87回アカデミー賞 音響編集賞受賞 ほか作品賞・主演男優賞など計5部門ノミネート
クリント・イーストウッド監督 × ブラッドリー・クーパー主演

米軍史上最多、160人を射殺したひとりの優しい父親。
観る者の心を撃ち抜く、衝撃の実話。
国を愛し、家族を愛し、戦場を愛した男――。
描かれるのは伝説のスナイパー、クリス・カイルの半生。2003年にイラク戦争が始まってから4回に渡り遠征。
その常人離れした狙撃の精度は1.9km向こうの標的を確実に射抜くほどだったという。
公式記録としては米軍史上最多の160人を射殺。味方からは「伝説の狙撃手」と英雄視される一方、イラクの反政府武装勢力からは
「ラマディの悪魔」と怖れられ、その首には2万ドルの懸賞金がかけられた。
しかしカイルの素顔は、命がけの壮絶な局面でも仲間を一心に守りたい、そして良き夫、良き父でありたいと願うひとりの男。
戦争の狂気に取り憑かれつつ、故国で待つ家族をこよなく愛する主人公の光と影を生々しく掘り下げる。

公開時から観ようと思いながら、
実話の重さに耐え切れそうになくて、
やっとここで観る気になった。
「ロシアンスナイパー」も観たことだし。

心配したほどのことはなかった。
PTSDの描写もDVとかなかったし、
ドロドロの感情描写もなかったし。

イーストウッドという人は、
「物語」はかなり残酷なまでに心をむき出しにするのに、
なぜかフィクションが元になると、
淡々と決してウェットにならない描写をしてくる。
ドライ過ぎるほどドライに、
オーバーな感情表現も描写もしてこない。
これがイーストウッドの映画の特徴だと思う。
それだけに観ているときは素直に見入って、
素直に画面を受け止めるのだが、
後になってそれが心に響いてくる。
恐ろしいほどに重くのしかかってくる。
描写の羅列(と言うと元も子もないが)こそが、
心に積み上がってどっしりと腰をすえ、
「さぁ、君はどう思う?」とばかりに問いかけてくるのだ。

もっともイーストウッドのその演出が、
実話ベースの彼の映画の特徴であるのと同時に、
問題作として存在感を残すことになり、
「過剰な演出」は「事実」の前に、
なんの説得力も持たないことを思い知らされる。

クリス・カイルはなぜスナイパーとして4度も戦地に行ったのか。
蛮人を撃って味方を守ったのか。
総ては時代のもたらした偶然であり必然。
それが運命だったからとしか言いようがない。

その運命をこんな風に描かれると、
途轍もなくいろいろなことを考えてしまう。
イーストウッドにしてやられたり、だ。

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